ニコンのゴルフ用レーザー距離計「COOLSHOT」シリーズから発売されている「20i GⅢ」と「20i GⅡ」について、価格・表示・測定・外観の違いを詳しく解説します。
「20i GⅢ」と「20i GⅡ」

※左20i GⅢ、右が20i GⅡ
ニコンのCOOLSHOTシリーズは、現行モデルとして「PRO STABILIZED」「LITE STABILIZED」「50」「20」の4機種があります。
上記の順番は、機能・価格の両面で上位から並んでいます。「20」はポケットに収まる小型・軽量タイプで、必要最低限の機能に絞った低価格モデルです。
| モデル | 発売開始 | 備考 | 
|---|---|---|
| 20 | 2014年9月 | 初代モデル | 
| 20 GⅡ | 2019年4月 | 測定距離が250ydアップ | 
| 20i GⅡ | 2021年6月 | 高低差機能を搭載 | 
| 20i GⅢ | 2024年4月 | 振動通知を搭載 | 
「20」モデルはこれまでに4世代が発売されていて、本記事では第3世代の「20i GⅡ」と第4世代の最新モデル「20i GⅢ」を取り上げています。
ちなみに、ニコンといえば「手ブレ補正機能」を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、実際にこの機能が搭載されているのは「STABILIZED」と名のつくモデルのみです。つまり、「20i GⅡ」「20i GⅢ」には手ブレ補正は搭載されていません。
両モデルは外観こそ似ていますが、サイズや機能面に違いがあります。以下で詳しく解説します。
「20i GⅢ」と「20i GⅡ」の違い
「20i GⅢ」と「20i GⅡ」の違いについて、価格、表示、測定、外観の4つに分けて解説していきます。
①市場価格の違い:新モデル「20i GⅢ」の方が安い!旧モデルは取り扱い減!
▼最安値の調査結果
市場価格の最安値は、「20i GⅢ」が23,477円、「20i GⅡ」が24,200円となっています。
定価では「20i GⅡ」の方が安いものの、実売価格では「20i GⅢ」の方が安くなっています。これは、旧モデル「20i GⅡ」がすでに生産終了となっており、取り扱い店舗が減少していることが主な要因です。
どちらがオススメかについて、先に筆者の見解を述べてしまいますと、新モデルの20i GⅢです。
理由は明らかで、「20i GⅢ」の方が「新しい」「高機能」「低価格」のため、購入すべきは迷うことなく「20i GⅢ」ということになります。
となると、「20i GⅢ」と「20i GⅡ」を比較する意味は薄いかもしれませんが、買い替えを検討される方、中古で購入を検討される方もいると思いますので、違いを明確化・把握する意味で解説します。
②表示仕様の違い:同一仕様で差は無い!
▼20i GⅢと20i GⅡの表示仕様の違い
| モデル | 20i GⅢ | 20i GⅡ | 
|---|---|---|
| ディスプレイ | LCD | LCD | 
| 表示色 | 黒1色 | 黒1色 | 
| 透過率 | (高透過率) | (高透過率) | 
| 輝度調整 | - | - | 
| 望遠倍率 | 6倍 | 6倍 | 
「20i GⅢ」と「20i GⅡ」で、表示の機能・性能には違いがありません。

「20i GⅡ」「20i GⅢ」の両モデルは、ゴルフ用レーザー距離計としては標準的な黒1色のLCD表示を採用しています。シンプルで電池持ちも良く、屋外での使用にも十分対応できますが、明るさ調整機能はなく、逆光や曇天時には視認性がやや落ちる場面もあります。
一方、市場全体ではOLED(有機EL)・カラー表示を採用したものが低価格帯にも広がりつつあります。ニコン製品でも、
- PROⅢ STABILIZED
- 50i GⅡ
上記の2モデルは、OLED表示・カラー表示を採用しており、背景に応じて明るさも調整できるため、視認性に優れています。
見やすさを重視する方や、早朝・夕方など光条件が変化しやすい時間帯にプレーする方には、OLEDモデルの方が快適に使える可能性が高いでしょう。
ただし、OLED搭載モデルは価格がやや高めになる傾向があるため、「価格重視」か「視認性重視」かで選び方が分かれるポイントになります。
③測定仕様の違い:「20i GⅢ」は振動通知を新搭載、GⅡには非搭載
▼測定仕様の違い
| モデル | 20i GⅢ | 20i GⅡ | 
|---|---|---|
| ピンサーチ | ○ | ○ | 
| 高低差機能 | ○ | ○ | 
| 高低差ON・OFF | ○ | ○ | 
| 高低差ON・OFF の外部通知 | - | - | 
| 3点間距離 | - | - | 
| 連続測定 | ○ | ○ | 
| 振動通知 | ○ | - | 
| 手ブレ補正 | - | - | 
| 自動電源OFF | ○(8秒) | ○(8秒) | 
| 測定距離 | 6~800y | 6~800y | 
| 測定スピード | - | - | 
ニコンの距離計はモデルごとの設計が明確で、同一モデルのリニューアルでは大きな仕様変更が少ない傾向にあります。
ただし「20i GⅢ」では、シリーズ初となる振動通知機能が搭載され、測定完了時に手応えがあることで、より使いやすくなりました。
④デザイン・外観の違い:サイズ・重量は変わらず、持ちやすさを継承

※左20i GⅢ、右が20i GⅡ
「20i GⅢ」と「20i GⅡ」は、形状も共通しており、外観の印象は従来モデルをそのまま継承しています。
アクセントカラーは、初代・2代目がブルー、3代目・4代目はイエローと世代ごとに統一されていて、ブランド感も保たれています。
▼サイズ・重量の比較
| モデル | 20i GⅢ | 20i GⅡ | 
|---|---|---|
| サイズ | 91×73×37mm | 91×73×37mm | 
| 重量 | 130g(電池を除く) | 130g(電池を除く) | 
サイズ・重量ともに完全に同一で、持ちやすさや収納性の良さも継承されています。
まとめ:「20i GⅢ」と「20i GⅡ」は、どちらがオススメか?
冒頭の価格のところで、「20i GⅢ」がオススメと述べてしまっていますが、改めて整理します。
「20i GⅢ」と「20i GⅡ」の主な違いをまとめると以下の通りです。
- 「20i GⅢ」の方が新しくて高機能
- 「20i GⅢ」には振動通知機能を新搭載
- 市場価格はほぼ同じだが「20i GⅢ」の方が僅かに安い
- サイズ・重量は全く同じ、デザインもほぼ同じ
以上を踏まえると、「20i GⅢ」の方が「新しい」「高機能」「低価格」のため、迷う余地なくオススメです。




