ニコンのレーザー距離計、COOLSHOT 50i GⅡについて、5つの項目で製品を評価しました。
詳しい評価に加えて、総評、適するゴルファー、最安値についても解説していますので、ご自分の予算とニーズに合うかが分かる内容となっています。
ニコン COOLSHOT 50i GⅡ の評価内訳
ニコンのレーザー距離計、COOLSHOT 50i GⅡについて、測定機能、表示機能、便利機能、外観、コスパの5つの項目別に評価しました(5点満点で普通は3点)。
測定機能:4.0点
最長測定距離 | 1,200ヤード |
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最短測定距離 | 6ヤード |
測定精度 | ±1ヤード |
測定スピード | - |
測定距離
最長測定距離は1,200ヤードです。
「ゴルフ場で1,000ヤード先まで測ることはない」
と思われる方もいるかもしれませんが、実はゴルフ用レーザー距離計には、1,000ヤードクラスの測定性能が求められます。
というのも、ピンまでの距離を測る際には「ピンサーチモード」と呼ばれる特殊な測定機能が使われ、このモードでは測定性能が通常の約1/3程度まで低下すると言われています。
ピンサーチ時の測定性能については、ほとんどのメーカーがスペックを公開していませんが、ニコンは例外的に公開している数少ないメーカーのひとつです。中でも50i GⅡは、ピンサーチモードでも最大400ヤードまで測定可能という非常に優れた性能を有しています。
なお、ピンサーチ時の性能が非公開のモデルについては、最長測定距離のスペックは当サイトでは以下のような基準で推奨しています。
- 一般的な飛距離の方:800ヤード以上の測定性能
- 300ヤードヒッターの方:1,000ヤード以上の測定性能
50i GⅡはこの基準に照らし合わせたとしても、十分なスペックを有していますので、飛ばし屋の方も安心して使うことができます。
測定スピード
測定スピードに関しては、同じニコンのCOOLSHOTシリーズ内でも、スペックが公開されているモデルとされていないモデルが混在しています。そして、50i GⅡはスペックが非公開のモデルに該当するため、正確な数値は不明です。
とは言え、ニコンはゴルフ用レーザー距離計の分野で広く認知されていて、ブッシュネルと並ぶ最上位ブランドとして、基本性能の高さにも定評があります。
実際、ユーザーの口コミにおいても「測定が速い」といった評価が見受けられ、実用面での信頼性は高いと考えられます。
- 計測速度が今までのものよりダントツ速いです。
表示機能:5.0点
ディスプレイ表示 | 赤(OLED) |
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輝度調整 | 5段階 |
望遠倍率 | 6倍 |
透過率 | - |
ディスプレイ
出典:nikon.com
ディスプレイの表示色は、赤(OLED)です。
一般的な黒一色の表示とは異なり、カラー表示は背景との同化が起こりにくく、測定結果が明瞭に判読できる点が特長です。
また、5段階の輝度調整機能を備えているため、屋内外の明るさに左右されることがなく、日照条件が変化する場面でも視認性が損なわれることはありません。
ディスプレイの構造としては、一般的なLEDではなく、画素自体が発光する有機EL(OLED)を採用しています。文字や数値の輪郭がより鮮明に表示されますので、こちらも判読性を高めてくれます。
レンズ
倍率は6.0倍で標準的です。
透過率はスペックこそ非公開ですが、カメラメーカーならではの設計思想が随所に見られます。 特に、多層膜コーティングが施された高性能レンズが採用されていて、反射を抑えつつ、光の透過効率を高める工夫がなされています。
実際の使用環境においても、反射の少なさと明るさの両立が確認でき、視認性の高さに直結しています。スペック値に依存せずとも、実用面での明るさと見やすさに優れた設計であることがわかります。
- レンズが明るくて見やすい!他の距離計と比べて1番!見やすいと思います。
便利機能:4.0点
ピンサーチ | ○ |
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高低差機能 | ○ |
高低差ON・OFF | ○ |
高低差ON・OFFの外部通知 | ○ |
3点間距離 | - |
振動通知 | ○ |
手ブレ補正 | - |
自動電源OFF | ○(8秒) |
その他 | マグネット、LOCKED ONサイン |
基本機能
50i GⅡには、ゴルフ用レーザー距離計として求められる基本機能が一通り揃っています。ピンサーチ機能、高低差補正、振動による測定完了通知、連続測定など、ラウンド中の実用性を高める要素が網羅されています。
その中でも特筆すべきは、①LOCKED ONサインと②マグネット機能の2点です。
①LOCKED ONサイン
出典:nikon.com
通常、ピンサーチ測定でピンを捉えた際には、振動によって通知されるのが一般的です。
50i GⅡにもこの振動通知機能が搭載されていますが、それに加えて、ディスプレイ内に「LOCKED ONサイン」が表示される仕様となっています。
この視覚的な通知により、測定完了のタイミングを手と目の両方で認識できるため、ピンを捉えた瞬間がより確実に分かります。特に、背景に複数の目標物がある状況でも、正確な測定が成立したことを明示してくれるため、誤測定の防止にもつながります。
②マグネット機能
COOLSHOTシリーズの現行モデルは4種類ありますが、その中で唯一マグネット機能を搭載しているのが50i GⅡです。
本体側面には大型のマグネットが内蔵されており、カートのフレームなど金属部分にしっかりと固定することができます。
出典:nikon.com
この機能により、ポケットやケースからの出し入れを繰り返す必要がなくなり、ラウンド中の動作がスムーズになります。
特に、ショット前後にレーザー距離計を取り出す動作が大きく軽減されますので、プレー全体のテンポを損なうことなく、よりスマートなラウンド運びをサポートしてくれます。
外観:4.0点
COOLSHOTシリーズはホワイトを基調としたデザインが採用されていますが、50i GⅡのみ前作に続いてシルバーベースのスマートかつスポーティーなデザインが採用されています。
サイズ | 115×80×41mm |
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重量 | 205g(電池含まず) |
電源 | 電気(CR2) |
防水 | IPX4 |
サイズ・重量ともに、COOLSHOTシリーズ現行4モデルの中では最も大きく、重い設計となっています。
近年は小型・軽量モデルが評価されがちですが、測定のしやすさという観点では、極端なコンパクト化がかえって操作性を損なう場合もあります。
シリーズ中で最も大きく重い設計は、構えた際の安定性や、測定ボタンを押す際のブレにくさをもたらしてくれます。実際の使用シーンでも、こうした安定性が測定精度にしっかり貢献してくれます。
なお、ポケットに入れたままプレーされる方、持ち運びの楽さを重視される方は、超小型・軽量なものを探されると良いでしょう。
コスパ:3.0点
最安値の調査結果
※カッコ内は割引・ポイントを考慮した実質価格
コスパ評価
このモデルの特徴は、カラー表示、優れた測定距離性能、マグネット機能、サイズ・重量による測定の安定性の4点です。
市場価格は3万円を超えるため、低価格帯とは言えませんが、世界的な老舗カメラメーカーであるニコンの製品であることから、ブランドとしての信頼性や所有感を伴うモデルです。
ニコンというブランドに価値を見い出す方にとっては、価格に見合った性能と満足感を得られる製品と言えるでしょう。
- 値段も高価ですが、性能からすると 満足です。
ニコン COOLSHOT 50i GⅡ の総合評価
総合評価
総合評価 | ★★★★☆ 4.0 |
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測定機能 | ★★★★☆ 4.0 |
表示機能 | ★★★★★ 5.0 |
便利機能 | ★★★★☆ 4.0 |
外観 | ★★★★☆ 4.0 |
コスパ | ★★★☆☆ 3.0 |
どんな方にオススメか?
ニコン COOLSHOT 50i GⅡはどんな方に適するかを、以下に列挙しました。ご自分に該当する内容があるかチェックしてみてください。
- 3点間距離を使ってみたい方
- 2万円以下で探されている方
- ポケッタブルな超小型・超軽量が良い方
- マグネット機能を使ってみたい方
取扱説明書
取扱説明書は下記リンクにて公開されています(外部サイト)。
≫ ニコン COOLSHOT 50i GⅡ ユーザーマニュアル