ゴルフ用の距離測定機器は、レーザー距離計とGPSゴルフナビの2つに大別されます。
プロの試合でも使用が認められていることから、アマチュアの間でも急速に普及していますが、レーザー距離計とGPSゴルフナビのどちらが自分に合っているか、迷われる方が少なくないようです。
そこで本記事では、レーザー距離計、GPSゴルフナビのそれぞれの長所について分かりやすくまとめました。
本記事で分かること
- レーザー距離計の長所
- GPSゴルフナビの長所
- どちらが自分に合っているか?
レーザー距離計の長所(GPSゴルフナビと比べて)
①特定の場所までの距離を正確に測れる
出典:greenon.jp
レーザー距離計の基本的な使い方とも言えますが、特定の地点までの距離を実測しますので、正確に測ることができます。
特に対象物については、林の前、気になる岩、ピンフラッグなど、レーザー照射が可能であれば細かく指定することができます。
一方、GPSゴルフナビは、低機種であれば予め登録されているハザードまでの距離に留まりますし、高機種であれば任意の地点を指定できるモデルもありますが、画面上のコースレイアウトを指でタッチするため、細かな指定には限界があります。
②GPSの感度に影響されない
出典:楽天
レーザー距離計はレーザー光線を用いて実測する機器のため、仕組みとしては単純で古典的な機器です。
一方、GPSゴルフナビはハイテクな電子機器でもあり、GPS・bluetoothなどによる通信機器でもあります。
特にゴルフ場のコースに関する情報、現在地情報はGPSで受信するため、電波状況の良し悪しに左右されてしまいます。
そのため、レーザー距離計の方が場所を選ばず安定して使えるという利点があります。
③充電・電池の持ちが極めて良い
出典:shotnavi.jp
レーザー距離計は、充電式と電池式があります。どちらもGPSゴルフナビに比べて、電池の持ちが比べ物にならないほど優れています。
これは液晶での高度な表示やネットワーク通信の差が大きく影響しています。
▼Shot Naviの最新モデル
種類 | モデル | 充電の持ち |
---|---|---|
レーザー距離計 | Laser Sniper ELUA | 100ラウンド以上 |
GPSゴルフナビ | Shot Navi AIR EX | 1~2ラウンド |
こちらの表は、同一メーカーでGPSゴルフナビとレーザー距離計を手掛けているShot Naviで、両者の最新モデルの充電の持ちを比較したものです。
基本的にGPSゴルフナビは概ね1ラウンドですから、レーザー距離計の方が約100倍も長持ちします。
レーザー距離計には、充電や電池交換の煩わしさや電池切れの心配から大きく開放されますし、電池式であれば予備電池を持ってさえいれば万全です。
④ゴルフ以外でも測定に使える
レーザー距離計は、基本的に現在地から特定の地点までの距離を測定する機器です。
ゴルフに限らずとも、測定の用途があればゴルフ以外で普通に使うことができます。
低スペックモデルで500メートル、高スペックモデルで1300メートルぐらいまで測定できますので、趣味・職業によっては十分活用できます。
GPSゴルフナビの長所(レーザー距離計と比べて)
①ゴルフ場の全コースの情報が分かる
出典:shotnavi.jp
GPSゴルフナビは、GPSで現在地情報を得てはいますが、基本的には端末内にコース情報を取り込んで、そのデータを液晶画面に表示しています。
その意味で大きく分けるとレーザー距離計は測定機器、GPSゴルフナビは情報端末と言えます。
そのため、GPSゴルフナビの方は、データを予め取り込んでしまいますので、次のコースや前のコースの情報、極端なことを言えば、前日から全コースのレイアウトなどを見ることが可能です。さらにもっと言えば、他のゴルフ場のデータも見れてしまいます。
②コースレイアウトなどビジュアル情報が充実
出典:greenon.jp
前述の通り、GPSゴルフナビは情報端末のため、様々なデータを液晶画面で見せてくれます。
機種によっては距離情報だけに絞っていてモノクロ表示・テキスト表示に限定したモデルもありますが、1万円台の低価格モデルでもカラー対応・ビジュアル表示のものがあります。
コースレイアウトは、林の向こう、起伏の裏など、現在地から視界が届かないところのハザードやグリーンの情報まで分かりますし、高機種によってはレイアップ地点を任意に指定して、1打目・2打目の距離を算出してくれるものまであります。
またグリーンのアンジュレーションまで表示してくれるものもありますので、情報量の豊富さ、視覚的な伝達力は大きな魅力です。
③測定作業が不要
GPSゴルフナビは、操作(IN)も情報(OUT)も端末上で完結します。
そのため、強風の中で遠く細いピンフラッグにレーザー照射する必用はなく、GPSゴルフナビの端末を指先で操作するだけとなります。
出典:greenon.jp
モデルによっては、側面のボタンによる操作ではなく、タッチスクリーンを採用していて、スワイプやタップによりスマホ感覚で操作できるモデルが増えています。
難しい測定行為が必要なく、それでいて様々な情報が得られるところが大きな利点です。
④スコアカード・飛距離などの情報を記録できる
GPSゴルフナビは、殆どのモデルでスコア管理機能が搭載されています。
高機種になると、ショットを自動で感知してくれる機能が搭載されていて、ゴルファーは何もしなくても、ショット地点を自動で記録していってくれます。
出典:greenon.jp
GPSゴルフナビは、基本的に連動するスマホアプリが用意されていて、データをスマホに移すことができます。
ショット地点(GPS情報)を記録していくタイプの場合は、上図のようにコースレイアウト上にショット軌跡を表示することもできます。
ラウンド後にプレー内容を振り返りたい方には、視覚的に見ることができますので、とても有用です。
まとめ
レーザー距離計、GPSゴルフナビの長所について解説しました。
レーザー距離計、GPSゴルフナビが適している方を列挙しましたので、該当する項目がどちらが多いか確認してみてください。
<レーザー距離計が適している方>
- 林、バンカーエッジ、ピンフラッグなど距離測定をピンポイントで行いたい
- 距離以外の情報(コースレイアウトなど)は求めない
- 腕に装着したままプレーするのに違和感を感じる
<GPSゴルフナビが適している方>
- 林の向こうなど見えないところも含めてコース全体の情報を知りたい
- コースレイアウトなどビジュアルデータを存分に活用したい
- スコアを電子的に記録したい